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梅の知識

梅ができるまでCultivate

  1. 1目百万・香り十里南高梅のふるさと紀州みなべ。

    梅の産地は数多くあれど、「紀州みなべ」は梅のトップブランドでもある「南高梅」のふるさとです。毎年2月中旬になると、なだらかな山々に見渡す限りの白い梅の花が咲き広がります。その咲き誇ったさまと気品ある梅の花の香りは「一目百万、香り十里」と称され、五感で楽しめることでも有名です。咲き乱れるほどの梅の花が終わった後には、大きくて香り豊かな梅の実が結実します。その実は梅干として加工され、皆様の食卓を鮮やかに彩ります。紀州みなべで生まれた南高梅は、日本でも最高の品質と言われています。ふっくらと大きな実は皮が薄く、果肉が柔らか。梅干と思えないほどフルーティーでおいしいと評価されています。
  2. おいしい梅のために開花時期には受粉ミツバチが大活躍。

    春の訪れを感じる2月中旬頃から南高梅の花が開花します。ミツバチの力や自然のチカラを借りて受粉を行います。ミツバチのがんばり次第によって収穫量が左右されるので、その時期の気温の変動には、ミツバチ以上に梅農家が敏感になるとさえ言われています。受粉を終えた南高梅は春の穏やかな気候の中で結実し、およそ3ヶ月かけてすくすくと大きく育っていきます。紀州みなべは気温の変化が少ない温暖な地域ですが、時には霜が降りることや長雨、時期尚早な台風襲来などのトラブルに見舞われることがあります。このように大変なこともありますが、大きくふっくらとした綺麗な形の梅に育つよう、6月の梅の完熟期まで梅の実を優しく見守り続けています。
  3. 完熟させることでフルーティーな梅干ができ上がります。

    南高梅がフルーティーでおいしい梅干と評価されている理由の一つとして、結実した実は青梅から黄色~紅色に完熟した状態で収穫されることが挙げられています。6月の収穫最盛期に完熟した状態で収穫することで、梅干にした際に南高梅特有の柔らかくふっくらとした果肉に仕上がります。これは一般的な製法と異なり、特徴とされる薄い皮や、とろけるような食感も、完熟させることがキーポイントとなります。もちろん、春から初夏にかけての丁寧な管理があるからこそ、5Lサイズ級の大粒の梅の実が生まれ、他の梅干とは一線を画したでき上がりとなります。
  4. いよいよ収穫!
    時間との勝負です。

    生梅の完熟度合いを見計らっていよいよ6月の収穫時期がやってきました。このころになると、早朝から家族総出での収穫作業が1ヶ月の間続きます。紀州みなべ「一目百万」の梅の生育地ですので、家族ばかりではなくお手伝いの方の手を借りて時間との勝負です。紀州では、完熟して自然に落下した梅を木の下に広げた網で受けとめ、それを丁寧に手で拾い集めます。木から落下した実はキズがつかないよう、丁寧に取り扱わなければいけません。また鮮度が失われないよう配慮も必要です。この作業は山の急斜面や平坦な土地など、梅があるところならどこでも行われるので、足腰への負担が厳しいのですが、我が子を扱うかのように丁寧な手作業があるからこそ梅干の品質が保たれるのです。この時期のフルーティーな梅の香りは、ぜひ一度味わってほしいものです。
  5. 収穫したその日に塩漬け。
    鮮度が命です。

    梅はスモモやアンズと同じ仲間です。完熟した生梅からは甘酸っぱいながらも気品があるふくやかな香りが漂います。梅の良い香りの中に包まれた作業場の中で、収穫されたその日のうちに梅干にする作業が始まります。収穫された梅は、その日のうちに塩漬けが始まり、2ヶ月以上もの時間をかけて熟成していきます。梅雨の高温多湿の時期となるので、塩漬け期間でもカビや腐敗が起こらないよう、塩加減や発酵状態には目配りが必要になります。もちろん、新鮮なうちに塩漬けにすることや作業場での丁寧な作業などが相まって、良い塩加減の梅干が生まれるのです。「いい塩梅(あんばい)」という言葉の語源はここから出ているとされていますよ。
  6. 天日干しで酸っぱい梅干に
    生まれかわります。

    7月下旬の土用の時期は天候も良く、梅を干す作業には最適。塩漬けが終わった梅は、一つずつ丁寧に網の上に並べられ、手作業により干しあげられます。表裏それぞれ時間をかけてゆっくり干すことで皮が破れず果肉も柔らかいままの梅の形を保てます。天日干しによって、皮が南高梅特有の濃い肌色に変わります。また梅の酸味を感じられる香りに変化し、保存食としての梅干が完成です。丁寧に作られた梅干は100年たっても食べられると言われているんですよ。梅は収穫期に合わせて土用干しが一般的ですが、秋から冬にかけて干すことを「今干し」、春に干せば「春干し」と呼ばれます。こうやってみると、塩漬けの熟成を丁寧に行うことで、梅干は年中作れることがわかりますね。
  7. 選別作業も大事な工程です。

    穏やかな気候と太陽のチカラで丁寧に天日干しされた梅干は、ここで完成というわけではありません。原料仕分け、人の手によって一粒ずつ選別されていきます。厳しい目でキズの有無を見極め、品質の等級振り分けを行います。もちろん梅干の大きさによってもふるい分けが行われます。形が大きくそろっており、皮がふっくら柔らかい「これぞ粒ぞろい!」の最高級品・紀州南高梅が生まれるのですね。選別によってランク分けされますが、多少キズの梅干も間違いなく「南高梅」ブランドです。最高級品はもちろんのこと、果肉が柔らかいので人気の的なんですよ!
  8. 「ホッとできるおいしさ」
    南高梅の秘密とは?

    天日干しによって生まれた梅干はそのままでもおいしいのですが、「昔ながらの塩辛い梅干が苦手」という方もいますね。巷では減塩ブームの折、梅干も低塩分ブーム到来?南高梅は皆さんの食卓にのぼる前に、調味漬け込みを行い皆さんの好みの味に仕上げています。塩分が高いため、あらかじめ塩分を下げる手間をかけてから、はちみつや、しその調味液にじっくり漬け込みます。数日間の漬け込みだけでは漬からないので、一週間以上の時間をかけ、漬け込みしています。でき上がった梅(Ume)はご飯のお供だけではなく、お茶受けや疲れた時など、さまざまな場面で際立った存在になります。南高梅だけが持つ、口に入れた瞬間「ホッ」とできるあの甘みや美味しさはここで生まれるのです。甘みや旨みの効果で酸味がまろやかになり、ジューシーな食感に変わります。
  9. 高級梅は宝石を扱うかの如く、箱詰めしていきます。

    たくさんの工程と手間をかけておいしさを増した南高梅。皆さんのお手元に届けるためには、最後の箱詰め作業が待っています。衛生的な環境の中で高級梅は、一粒ずつ丁寧に、かつしっかりと検品を行います。厳しい基準をくぐりぬけた梅は袋や容器に大切に詰められていきます。このさまは、まるで宝石を扱うかのようです。手塩にかけて育てた子供を嫁に出すような気持ちになる作業員もいるのだとか。もともとキズがつきやすかった南高梅は、梅干に加工された後も皮が破れやすい状態が続きます。慎重に、慎重に箱詰めが進んでいきます。紀州みなべの梅(Ume)の品質は、毎年同じレベルを保ちながら、皆さんの食卓へ届けるために、職員一同がんばっています。出荷後はまた、新しい一年が始まり、イチから梅干作りが始まります。
  10. おいしい梅干を食べてください!

    やっと私たちが手間暇かけて作った梅(Ume)が食卓にのぼりました! 温かいご飯とルビーのような梅のハーモニーがたまりません。ご飯と一緒に食べると一番おいしいです。ほのかな甘みがあるのでそのままパクっと食べることもできますよ。おにぎりやお茶やお味噌汁とも相性抜群! これにおかずとして卵焼きや焼き魚、海苔があれば完璧な「日本の朝ごはん」です。梅干の酸っぱさは、私たちの元気の源・クエン酸の力です。クエン酸は美肌効果などの新陳代謝を活発にする働きを持っています。有名な女優さんも梅干しが大好きとか・・・。また、クエン酸の酸味は朝の寝ぼけ眼をシャッキリとさせてくれます。朝に食べる一粒の梅干は理にかなっていると言いますよね。梅干パワーをもらって今日も張り切っていきましょう!
  11. 元気印の梅干をぜひあなたの毎日に!

    梅干は朝食・夕食などのご飯のお供にはもちろんのこと、おにぎりの具やお弁当の彩りとしても大活躍です。最近では女性の間で「梅酒」や「焼酎の梅割り」の人気が高まってきました。ほのかな梅の酸味が飲みやすく、アクセントになるのだとか。また、梅干を凍らせて食べる「アイス梅」はメディアでも多数取り上げられ、このほかデザートとしての「干し梅」は幅広い方に好まれる味ですよね。そのまま食べるほか、叩いた梅干とアンチョビやオリーブオイルを混ぜてペースト状にしたものはカナッペとして食べると絶品です。さまざまなアレンジができるのも南高梅ならではのもの。皆さんの笑顔を支えられるよう一粒ずつ丁寧に作ってまいりました。
    ぜひ、あなたの毎日の笑顔に南高梅 “Ume“をどうぞ!

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